Harpsichordist TOMOKO MATSUOKA
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イタリア便り
2009.11.7 N.22
「バルセロナ語学事情」
スペイン北東部のカタルーニャ州の州都であるバルセロナでは、 カタルーニャ語が使われています。独特の文化を有するカタルーニャ州では、 言葉もいわゆるスペイン語とは異なり、私の通うカタルーニャ高等音楽院でも、 授業はほとんどカタルーニャ語で行われています。
それでも、学校にはスペイン各地、またヨーロッパ中から学生と教授が集まっているので、 事情はかなり複雑なのです。 例えば私の場合、チェンバロのレッスンはフランス語、通奏低音はスペイン語、 古楽演奏法理論とアレクサンダーテクニックはカタルーニャ語、というように、 先生の出身地によって様々なので、なかなか脳が刺激される状態です。 その他、私が受けている室内楽のレッスンは、イタリア人の教授もいるので、 イタリア語、フランス語、オランダ人の教授とは英語、また、仲間とのリハーサルはスペイン語が多いです。 カタルーニャ出身の学生さんも、こちらが外国人なので、かなりスペイン語で話してくれているようです。 (私には、どちらも似通って聞こえるので、時々、どっちの言語なのか分からないときもあります・・・あはは)
実際に、私がどういう風に対応しているかと言いますと、イタリア語と英語なら良いですが、 その他は聴けば大体分かっても自由には話せないので、私は片言のスペイン語とフランス語、 あとはイタリア語で「なんちゃって会話」をしています。 ありがたいことに、この辺のラテン語系の語学は、とても似通っているので、 相手もイタリア語は大体解してくれるのです!
今月2日からは、計48時間の無料カタルーニャ語コースに通いはじめました。 週2回のクラスは、一回が休憩無しの3時間!という驚きの長さですが、 2人のペアで会話の実践の時間などもたくさんあって、進行はゆっくりめなので、 まぁ休憩しながらのようですが、それでも3時間は長い! しかも、本当は18:20から21:50の3時間半で、途中に休憩が20分あるという説明なのに、 それは途中で休憩をして21:50に終わるという意味ではなく、休憩20分があるから、 授業は21:30に終わります、という説明なのです。 あ〜こういう解釈もあるのか・・・と妙に納得してしましました。
週2回、ぶっ続けで3時間のカタルーニャ語のシャワーを浴びたら、 自慢じゃないけど全くちんぷんかんぷんのアレクサンダーテクニックの授業が、 少しは分かるようになるかなぁと期待しているところです。面白いことに、 古楽奏法における歴史的文献を読んでいくような理論の授業は、その先生の話し方のおかげなのか、 ほとんど分かるんですよね。まぁ、授業内容に私が詳しいというのも大きいかもしれませんが、 とにかく、アレクサンダーテクニックには参っています。基本的に実践で、会話なんてほとんど無いのに、 例えば、みんなで寝そべって呼吸をしながら、先生がゆっくりと話すことを聞きながら、 時々何かをするのですが、それが本当に分からないので、動作の気配を感じたら、 私はひそかに近くの人の動作を盗み見て、真似しています・・・(汗)
バックナンバー
2009.10.17 N.21 「Hola!」@バルセロナより
2009.9.14 N.20 「女性作曲家たち」
2009.9.9 N.19 「教会オルガニスト見習い」
2009.8.20 N.18 「はじめてのホスピス演奏会」・・・一時帰国中
2009.7.19 N.17 「水温15度の湖へ!」
2009.6.17 N.16 「スイス・ビアスカ」
2009.5.27 N.15 「BIOエクスプレス始めました」
2009.4.27 N.14 「近況」
2009.3.19 N.13 「私の好きなピアニスト」
2009.3.5 N.12 「パラッツォ・クレーリチ」
2009.2.8 N.11 「スカラ座 当日券の話」
2009.2.6 N.10 「スカラ座」
2009.1.13 N.9 「オリジナルのフォルテピアノ」
2009.1.1 N.8 「賀春2009」
2008.11.7 N.7 「オバーマ!」
2008.10.8 N.6 「秋ですね」
2008.6.22 N.5 「ミラノの夜」
2008.6.14 N.4 「パレルモの喧騒」
2008.5.2 N.3 「Stefano Montanari氏のマスタークラス」
2008.3.27 N.2 「ショートオクターヴの1週間」
2008.2.26 N.1 「コンセルヴァトーリオ(音楽院)の試験」