Harpsichordist TOMOKO MATSUOKA
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イタリア便り
2009.2.8 N.11
「スカラ座 当日券の話」
前回のイタリア便りは、ポッリーニのリサイタルのことだけでかなり長くなってしまったので、 スカラ座についてちょっと付け足しです。
本当に行きたかったヤナーチェクのオペラ「マクロプロス事件」は、結局観に行けませんでした。 先月から今月にかけて、2週間ほどの間に8回の公演があり、一度は風邪のため諦め、一番最後の公演日に もう一度挑戦しようと思ったのですが、その日は朝、音楽史の講義のためにコモに行ったら教授欠勤 のため講義が無く、往復計3時間を無駄に費やしたら、心身共にがくっと疲れを感じて、体が動きませんでした。
もう一度挑戦というのは何かというと、当日券入手に挑戦するということです。スカラ座のチケットは、 有名なものほど発売と同時に売り切れという状態で、普通に購入するのはほとんど無理なのです。 それで、毎公演、天井桟敷の当日券が100枚以上あって、しかも1枚10〜15ユーロと格安で、 学生にはうれしいものです。それでも、有名なオペラだと、朝、昼、夕方5時と3回もの点呼に足を運ばなければならず、 体を張っての入手になるのですが、今回のヤナーチェクのオペラは、ヴェルディなどの超有名伝統的イタリアオペラではないし、 チェコ語だし、とまぁいろいろあって、初日に観に行った友人から、夕方6時半に行って余裕だったと聞いていたので、 しめしめ!と思っていたのです。
それで、再度挑戦しようとした日は、夕方6時ごろに行こうと思い、それまで少し休んだのですが、 それから起きるのが大変で、また開演の夜8時半までにはかなりの中途半端な時間ができるし、終演後、 家に0時過ぎに帰ってくることを思ったら、ちょっと体力的に無理でした。あぁ、本当に残念でした。 でも、行くつもりで読んだオペラのあらすじや、ヤナーチェクについても少し知ることが出来たから、良かったことにします。
今月5日からはワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」が始まっているので、ぜひ行ってみようと思っています。
バックナンバー
2009.2.6 N.10 「スカラ座」
2009.1.13 N.9 「オリジナルのフォルテピアノ」
2009.1.1 N.8 「賀春2009」
2008.11.7 N.7 「オバーマ!」
2008.10.8 N.6 「秋ですね」
2008.6.22 N.5 「ミラノの夜」
2008.6.14 N.4 「パレルモの喧騒」
2008.5.2 N.3 「Stefano Montanari氏のマスタークラス」
2008.3.27 N.2 「ショートオクターヴの1週間」
2008.2.26 N.1 「コンセルヴァトーリオ(音楽院)の試験」