Harpsichordist TOMOKO MATSUOKA
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          イタリア便り
 
2009.6.17 N.16
「スイス・ビアスカ」


スイスはとっても不思議な国だなぁと、いつも思います。イタリアからこんなに近いのに、 国境をまたいだ途端に、すごく違うのです。

きれいに晴れ上がった日曜日は、ティチーノ州にあるビアスカという山に囲まれた小さな町で演奏してきました。 会場だった教会は少し登った丘の上にあり、まわりの山々とその下に広がる町を見渡すことができて、 すぐ横にはせせらぎがありました。

私は、知らないところを訪れるのがとても好きなので、それだけでも何だかうれしくて、 すでに到着していた私達のところに、予定の集合時間より1時間以上遅れるかも知れないというSMSがヴァイオリン奏者から入り、 そわそわと心配そうなチェロの友人を横に、まぁ、そんなこともあるさ、とのんびりした気分で、 教会の周りをちょっと歩いてみたり、外の石段に座って楽譜を眺めて到着を待ちました。 そう、チェンバロはその遅れてしまった友人の車で運ばれてくることになっていたのです。

そうこうするうちに彼女も楽器も無事到着、決して多くはなかったけれど、とても親近感のある雰囲気の聴衆の中、 皆気持ちよく演奏することができました。

今回の演奏会のリハーサルには、ロカルノの近くに計5回通いました。 スイスのイタリア語圏は、みなイタリア語を話しますが、建物の感じやごみの少なさ、整然とした町の様子から、 イタリアでないことを感じました。バールのカッフェの味もやはり違いました!

リハーサルはもちろん他の場所でも出来たのですが、ヴァイオリンの彼女には生後2ヶ月の赤ちゃんがいたので、 彼女の移動が少なくなるようにしました。 彼女はもっと大変だったと思うけど、本番が終わって私も疲れてしまって、この2日はちょっと体が動かなかったので、 休んで体力充電しています。

このところゆっくり料理する余裕がなく、リハーサルのため外で食べることも 多かったので、久しぶりに友人宅でご馳走になったご飯とお味噌汁は、沁みまし た〜。 今週はあと2回コンセルで演奏会があり、26日からは夏の試験期間がはじまります。 私も4つの試験を受ける予定です。すでに30度を超えているので、夏バテしないように、あとひと踏ん張り。

 
 

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