船橋よみうり2007年9月22日
国際古楽コンクールチェンバロ3位入賞
松岡友子さん 「私が弾くしかない」
そんな楽器と出会い
8月、ベルギー「ブルージュ国際古楽コンクール」チェンバロ部門で3位入賞を果たした。
ピアノ講師だった母親の手ほどきで、2歳からピアノを始めた。うまく弾けないと「どうして」と母の檄が飛んだ。それでも毎日、ピアノの前に座った。「好きだった」から。
小学5年からは、レッスンに通うようになったが、「将来の夢は、医者」だった。
高校3年の夏、都留音楽祭に参加。そこでチェンバロと出会った。
音色の素晴らしさに感動、「私が弾くしかない」と直感した。すぐに、講師の曽根麻矢子氏に連絡をとり指導を受けることになった。ところが、曽根氏は当時パリ在住。レッスンを受けられるのは数ヵ月に一度だった。そのため、国内の先生にも師事。また、通学途中には、チェンバロのある家があり、「毎日下校途中に弾かせてもらった」。
翌春、高校を卒業。レッスンに語学の勉強と慌しく過ごし、7月にイタリア・ミラノ音楽院に留学した。
チェンバロに出会って9年目。「悔いなく演奏できた」今回の受賞。来夏、音楽院を卒業するが、その後もイタリアを拠点に活動するつもり。
尽きることない興味と情熱。
「チェンバロに恋しているみたい」
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